スクラップ&ビルド


今週の日曜日がラングラウフの大会なので、久し振りに恵比寿のスポーツクラブに行った。帰りにガーデンプレイスを見ると、各所でスクラップ&ビルドが行われていた。
テナントの差替えや、人気売場の拡張である。少し後手に周ったな、と正直言って感じた。
渋谷界隈は、御台場スポットができ、新宿の高島屋がオープンしてから、客が少なくなって来ている。3月に西武デパート池袋本店がリニューアルしたのだから、当然渋谷もこの3月に焦点を合わせるべきだった。それなのにまだ工事をしていることにちょっと首を傾げた。ガーデンプレイスには、三越を除きウインドーディスプレーもここ半年変わっていないところも有り、どちらかというと積極果敢に責める姿が感じられなかった。通信の発達で、情報が飛び交うようになり、積極的に成功事例を自ら陳腐化し、衣更えしていかないとなんとなく埃をかぶったような感じがするようになってきた。(ドッグエイジ)人間の時間ではなく、まさに犬の時間で変わっていかなければならないのだ、繁華街の宿命である。
そこへいくと、産地でも農協が統合し、それを期に思い切って花き部会を一本化した所と、時間をかけて一本化しようとしている所がある。
諏訪みどり農協はじっくり時間をかけ、一本化に成功した例として有名である。キクとカーネーションは富士見支所に、トルコキキョウ・デルフィ・アネモネは原村支所、カスミソウ、アルストロメリアは茅野支所にと、品目別に分けて拠点を置いた。
この成功事例を見習おうとする全国の産地は多い。しかし、合併を期に一気に花き部会を一本化し、瞬く間に3億円の売上を達成、ここ2〜3年のうちに、5億円に届くだろうという産地がある。庄内たがわ農協花き部会である。
今という時代をどう読むかであるが、時代背景からいえば、思い切って合併した時に一本化し、新たな目標を作り上げた方が、早くパワーを発揮出来るような気がするのだが...


1997/03/03 磯村信夫