現実主義で行こう


日本商工会議所はFTA(自由貿易協定)を積極的に推進するとの見解を発表した。中小企業が多い商工会議所は、どちらかというと今までFTAに慎重であった。しかし避けては通れないとの認識と、日本の産業界は品質にうるさい目の肥えた消費者に鍛え上げられてきたので、付加価値が世界的にも高いものを生産しているという現実を見据えた認識を持つに至った。これは大変喜ばしいことである。不安や恐れが必要以上に自分の実力を過小評価していた。事業家として実際の認識を誤ってしまっていたと多数の中小企業の経営者たちが思い、今に至ったのであろう。

卸売業界も手数料自由化等の規制緩和施策が今後発表される。この中で、不安からミーイズムに陥ってはならない。国民の生活を安定させるべく政治がある。そして政治の一部としての経済がある。経済のみを抽出すれば、世界経済の中に日本経済がある。花き産業も世界経済の中にあり、日本経済の中にある。

昨日、4月14日(月)から営業を開始する福島市中央卸売市場花き部株式会社福島花きの開業祝賀会に出席した。(株)福島花きの橋本会長と阿部社長は、今まで行ってきた地域社会の貢献と経済的実績をしっかり見据えた上で、今後歩むべき経営方針を打ち出されており、とても頼もしかった。中央卸売市場花き部の新しい仲間として前途を期待したい。




2003/04/07 磯村信夫