8月の速報値


8月の速報値が上がってきた。小売・葬儀関係の仕事花を中心に行っているところがマイナス10からマイナス5、繁華街に出店しているチェーン店がプラスマイナス0からプラス10。しかし、店舗によってはマイナス10のところもある。量販店がプラス5からプラス10。地元密着型小売店でも「近所の花屋さんが店を閉めて売上が増えた」というところがちらほらでてきた。
猛暑であったことを考えれば各小売会社が健闘したと言ってよい。卸売市場(卸・仲卸)は小規模のところでマイナス10未満のところもあるが、年商15億円以上でプラスマイナス0からプラス10となっている。切花の中でもキク類は前年に比べ堅調であったためであるが、気になるのは鉢物・苗物と葬儀単価の落ち込みである。いずれも2桁以上の落ち込みだ。

話は変わるが、今全国の温泉地で温泉の偽装問題に伴う調査が行われている。客を甘く見ているとしか言いようのないこれらの失態劇は、我々花き業界においても再度自らチェックする必要があることのように思える。花き業界は種苗商から小売業まで1つのチームを作り、その地域の消費者に“花のある豊な生活”を届けることを目的にしている。自社の都合がいつの間にか顧客無視になっていないか。時代の要請に応えているか。この8月でも売上を伸ばしていた小売店は業態を問わず、進化する小売業たちであった。




2004/09/06 磯村信夫