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2011年1月16日

桜の香り

先日、桜をイメージした香水が、ゲームやアニメで人気の薄桜鬼から限定で発売されるということで新宿へ行ってきました。

桜の香りのフレグランスは種類が少なく、コレクターの間でも希少とされています。今回の新作フレグランスは「桜をイメージした、甘く切ない羅刹の香り」という興味深い内容で、早く香りを嗅いでみたかったのですが、当日は薄桜鬼グッズ販売のイベントもあり、新宿マルイワン前は長蛇の列。店内もグッズを買い求める女性ファンで大盛況。

そんな中、なんと本物の桜の花束(啓翁桜)を持つ10代の女性グループがいました。

伺ってみると、これから桜の花束を持って土方さん(新撰組・土方歳三)のお墓や銅像のある日野市へお参りに行くとのことでした。若者の間で生花が広まることを嬉しく思うと同時に、新たな『萌え』「女性の視点では薄桜鬼の登場人物一君(斉藤一)や平助君(藤堂平助)に萌える」の文化を感じました。

【啓扇桜】
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切花としての啓翁桜の歴史は意外と古いのですが、啓翁桜という名前を耳にするようになったのはインターネットや通販が普及し始めた最近のことです。お花屋さんでも蕾の状態で花がほとんど咲いていないため、一般的にはまだまだ知られていません。

かつて、丸の内に足利フラワーパークから藤の木が届きましたが、この時は都会のド真ん中に満開の藤が登場したということでかなりの盛況ぶり、道行く人の大半に知れ渡りました。啓翁桜は真冬に切花として観賞できる桜の代表種で、これはソメイヨシノやヤエザクラ等の春桜にはない魅力のひとつです。

また、ソメイヨシノ等の桜に比べ色が濃く、がくのグリーンと相まって春の訪れを感じさせてくれます。さらに花の付き方や枝の姿がとても素晴らしく、どのように活けても場の雰囲気をキメてくれます。

桜は日本人の心ですから、啓翁桜をもっとたくさんの人に知ってもらうため、冬に観賞できる桜として積極的にアピールしていくことが大切です。

(む)

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