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2008年3月31日
vol.55 羽衣洋蘭園 切花シンビジウム
切花シンビジウム生産 二代目シリーズ その2
切花シンビジウムを生産する二代目さんを求めて、ふらふらと静岡まで放浪してきてしまいました?。
ここまで来たからには目指すは静岡県清水市の羽衣洋蘭さん!
羽衣洋蘭園さんは、ここ清水市と八ヶ岳で施設栽培をしていますが、このたびは清水市の方にお邪魔致しました。シンビジウムを始めたお父様の渡辺徳三さんを引き継ぎ、二代目の渡辺正義さんに直撃インタビュー!
・ シンビジウムをやっていなかったとしたら、何をしていたか。
・ 渡辺さんは花を何として捉えているか
・ “渡辺”さんなのに、なぜ「羽衣」洋蘭園なのか
などに注目してご覧ください。
VTRでもおっしゃっていたように、ここ清水市はご存知の通りミカン生産が盛んで、渡辺さんのところでもミカン栽培をしていました。
ところが1970年代、・・・
渡辺さんのお父上の渡辺徳三さんがお祖父様から引き継がれた頃は、ちょうどミカン需要に限りが見えてきた事に追い討ちをかけるように、アメリカからのオレンジの輸入が解禁となり、ミカンの生産者にとっては苦しい時代が到来しました。お父上はその情勢を見つつ、・・・
何か別のものを作っていきたい→『花がやりたい』→「ランを栽培したい」という思いから、シンビジウムに辿り着いたそうです。
農業が盛んだった清水市で、当時はまだ「花は女がやるものだ」という偏った見方が強かった中で、ご自身の考えを通してシンビ栽培に転換した渡辺さんのお父上に先見の目があったというわけです。これこそまさにシンビを見抜く、審美の眼!!
第2編はこちら↓
・ガシガシと鉢を突付くきれいなお姉さんたちは何をしているのか
・消費者の皆様へのメッセージ
などが収録されています!お楽しみに!
渡辺さんのお宅の周りの山は岩山で、岩盤が露出しているほど。
常に水で濡れているせいか、岩盤のいたるところが苔むし、何とも言えない良い情緒を醸し出していました。そして、なんとなんとその岩盤の間からシランが自生しているではありませんか・・・!
既に花も終わり、種も飛んでしまった後の残骸でしたが、季節柄、その足元から数々の新芽が誕生していたのです!
渡辺さん曰く、このあたりはモリアオガエルという絶滅危惧種のカエルちゃんが出没するのだとか。
イモリも出現するということですから、清水だけに水がきれいなんでしょうね(あ、またやってしまった、オヤジギャグ・・・^_^;)。
花はアートなり!デザインとして捉えて生活の中に取り入れるべし! 羽衣洋蘭園さんの品種はこちらhttp://www.otakaki.co.jp/topics/2008/200803/cymbifair.html URL http://www.eps4.comlink.ne.jp/~hagoromo/ 渡辺さんのブログhttp://hagoromo.livedoor.biz” 【おまけ】 この藤岡で見つけたヨーヨー・・・渡辺さんのところには2種類ありました。 そう、イタリア製でした。 渡辺さんのところにあったのはイタリア製(右)と台湾製(左)。
・・・羽衣洋蘭園の格言・・・
花は思いを伝える手段。ここぞということきに花を使って、素直に思いを届けるべし!
シンビは発色が命!発色は遮光が左右するため、遮光の手段を工夫すべし!夏場の夜温もしっかり下がる環境を選ぶべし!
他業界の人の方が花を様々な角度から捉えて、愛でるのが上手!?他文化の人たちとコラボして、アメーバのように花文化を広げていくべし!
藤岡のヨーヨーはどこ製だったか、覚えていますか?
なんと性能が違うらしく、シンビの品種の特性によって、この2種類を使い分けているんだそうです!
その違いは・・・
イタリア製→吊る力が強い
台湾製→ヨーヨーのバネがゆるい
従いまして、比較的茎が曲がりやすいものは吊る力の強いイタリア製を、まっすぐ伸びてくれるものは台湾製を使用しているのです。
まっすぐ伸びてくれるシンビに吊る力の強いイタリア製を使うと、蕾を持っていかれてしまうことがあるそうです。まさに適材適所ですな^?^!
【豆知識】
ここ清水市にある清水港は、「河岸(かし)の市」といって、冷凍マグロの漁獲高日本一を誇ります。