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2009年7月20日

グローカル

物日が終わった20日頃というのは、価格が下がる可能性が大きい。毎月繰り返される「20日悩み」の原因は月給取りの給与はだいたい25日だから、その前で消費者は金欠病になっていること、週末の20日なら金・土・日と店が売れるが、今日のように月曜日だと活け込み需要や稽古需要に限られるため、需給バランスが崩れる。特に月曜日は、日頃農業に従事していない家族も農作業を手伝うので出荷量が増える。そうなるとよく言われる「相場が軟調のときは月曜日で相場が崩れてしまう」というセリ人のぼやきに拍車がかかる。それに10日、20日、月末は締め日で、買参人は締め後10日以内に支払いをしなければならないから、20日はどうしても必要なものだけ買って、21日から仕入をしようとする。このような事情があって毎月20日というのは鬼門なわけだ。東京では7月のお盆だったから、それに輪を掛けて買い気が弱いのだ。

皆さんはグローカルという言葉をご存知だろうか。前大分県知事で「一村一品運動」で名高い平松知事が作られた造語だそうだが、私もいつも頭の片隅に置いて、グローカルを心掛けている。グローバルに、日本人として、ローカルに、考え行動するということだ。今日の日経新聞に、国立西洋美術館の青柳館長が、日本の農業は大規模化して単品を作るのではなくて、小面積でも多種多様なものを作って、地産地消を行うほうが今の時代に合っていてエコではないか、という趣旨の発言をなさっていらっしゃった。まさにその通りで、地元に供給するを核とし、さらに余力があれば道州制の中心地や日本国内の他地域に特産品を出荷していく。さらに海外にも日本のファンがいれば輸出もする。これで成り立つ農業を日本はする。このような農業ができるように人材まで含めて業界や行政府が支援していくことが必要なのではないかと思う。グローカルに考えた時、日本人のほとんどがこの理想に向けて日本農業はチャレンジせよというのではないかと考える。梅雨のまだ明けていない地域も多くあり、現在荷が少し偏在をしているが、8月盆に向けもう取引は動き出している。花作りの皆さんもJAもグローカルに行動し、8月のお盆商戦には良い仕事をしてほしいと願っている。

投稿者 磯村信夫 : 2009年7月20日 00:00

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