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2005年11月 7日

オランダのホーティフェア速報

先週はオランダのホーティフェアに行っていました。ドイツから入り、オランダに行ったのですが、ドイツでは南米の花の浸透度をチェックしてきました。
ルフトハンザ航空は、移民の関係で南米に強く、コロンビアのカーネーションやエクアドルのバラは思いの外ドイツの花き業界にしっかりと根を下ろしていました。オランダのホーティフェアでも、オランダの農家の移住でつながりがより深くなったブラジルからや、アフリカ諸国、東欧などの国々から大変素晴らしい花が出展されていました。

これらの花を見る一つの予備知識として、次のようなことが言われています。
1960年代後半から日米欧で価値観が似てきました。特に1980年代の冷戦中だった頃、その価値観はG7が示す通り、かなり似通ったものになっていました。冷戦が終わり、インターネットが普及して10年が経過した2005年の今日、日米欧の約8億人もの同じような価値観を持った人たちに加え、英語を話しGoogleを使い、Windowsで仕事をしている人たちが7億人ほどいて、ほぼ同じような価値観を持つようになっています。少し古いがまだ使える下水や環境保全のための静脈系中古機械など、日本からの輸出先は中古車同様、多岐にわたります。それはネパールのカトマンズのように光化学スモッグで眼を病んでいる人たちが多い所でも、環境対策をしていこうとする意欲が高くなっていることを意味します。
8億プラス7億でおよそ地球上の15億の人たちが同じような価値観を持っていることは大変大きなことです。この知識を前提にホーティフェアを見れば、世界中の花が似通ってきていることがわかります。オランダのように花き業界をリードしようとしている国は、トレンドに敏感で新商品の開発に意欲的です。トレンドは世界で競争しあっています。パンチの効いた大きい花があれば、造花に負けないように生花や生きている切り葉には色を塗ったり、金粉を振りかけたり、はたまたろうで固めたり、色を吸わせたりなど、あえて自然さを否定しているところが面白い点でもあります。三叉に代表されるような晒し物は、色をたくさん用意し、選んでもらえるようすることです。そこが時代を映し出した新商品で、日本ももちろんこうなっているのです。ですからイタリアの衣料品会社のベネトンが白いポロシャツを輸入して、売れ具合に応じて日本で色付けをするという考え方に、白バラや晒した物なども適応して然るべき時代となっているのです。

投稿者 磯村信夫 : 2005年11月 7日 18:41

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