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2006年10月16日

人材

 今週はIFEXの週である。インターナショナルフラワーエグジビジョンは今年で3回目だが、世界の花の大産地や消費地で行なわれる国際的な展示会競争に、世界第2位の経済大国の日本は遅まきながら参加し、アジア諸国では唯一、一早く定番化した。これでヨーロッパ大陸と一部アフリカ、南北アメリカに偏っていた国際的な花の展示会がアジアでも世界から認められることになった。この意義は大変大きい。今週の木・金・土に開催される。詳しくは下記の通り
IFEX第3回 東京国際フラワーEXPO http://www.ifex.jp/

 さて、毎週いくつかの定例会を持っているが、土曜日に行なっている例会でここのところ「人」の話になっている。まず採用問題は団塊の世代のリタイアと、すっかり攻めの体制が整った大手企業。この二つを考えただけでも新規大卒者の採用はなかなか容易ではない。中途採用といっても卸売市場システムそのものが新しいものに生まれ変わろうとしているわけだから、業界の経験者はよほど吟味しないとかえって会社が変わろうとする足を引っ張ってしまう。他業界の経験者となると生活のリズムが違う。こういった話にここ2回程なって、どのように人を採用し教育していくかという話になっている。
 現在花き業界を構成する種苗、生産、輸送、卸売、仲卸、小売、これら構成要素の中で、最もバイタリティーがある、あるいは魅力的な人材が多い業種は仲卸業界である。このようにどこに人物がいるか業界を比べてみたら、会議ではこのような結論になった。それは二世、三世が少なくほとんどが創業者だということからであった。サラリーマン根性がなく、いわゆる「おぼっちゃま」ではないのだ。仲卸と言っても、全国卸協会という名称で場内仲卸、場外仲卸、花の問屋の人たちが参加しているが、この人たちは一代目の人たちが多い。リスクもあって小売店のために仕事をしなければならないだけでなく、自分より図体の大きい卸から仕入れなければならないことが多いのでよく揉まれる。仲買業として働き者だし、仕事が彼らの信念を鍛える。この仲卸の人たちが必要とする人材を採用できるようにすることが現時点での花き産業の発展におおいに寄与すると思われる。
 尤も、この卸売商(仲卸)の人たちは地方卸売市場と激しく競合している。2000年以降、この競争の中で地方卸売市場は従来の市場業務から新しい問屋業務をも内政化してきた。これによって小売店に役立っている。卸も仲卸も今、時代として必要なのは消費者に顔を向けた花の卸売業(問屋業)だ。ここに不足なく人材を届け、良い仕事をしてもらいたい。

投稿者 磯村信夫 : 2006年10月16日 00:00

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