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2007年8月 6日

都市化とシングル世代

日本でも三大都市に人口の半分が住むようになったという。東京の街は高層マンションも多くでき、また私のいる大森もマンションがどんどん建っている。人口の都市集中は世界の習いで、世界中であえて集中させないようにしている国はドイツ連邦くらいではないだろうか。他は都会に人口が集中し、発展途上国でも都市部に人が溢れ返っている。もう一つの近頃の傾向はどこの国でも一世帯あたりの人間が少なくなってきていることだ。先進国では2人前後が多い。それはオーストラリアや北米のように土地の広いところでもそうで、かつては1家族5?6人、それがまるっきり夫婦単位やら1人単位へと移行しているのだ。東京なら2LDKやワンルームマンションのような集合住宅ならわかるが、土地に余裕があり、一般の人が一戸建て住宅を買うことができるカナダでもオーストラリアでもそうなので私はそれを知って唖然とした。

都市部に核家族やらシングルが多い世の中になっている。こうなったときどのような花を開発すればより喜んでもらえるか、どのような鉢物やフラワーアレンジメントをギフトに使ってもらえるか、そのような議論を社内でしていたときにこの2つの条件が浮かび上がってきた。

お父さん、お母さんはどれくらい子どもに庭いじりやフラワーアレンジメントを教えてくれただろうか。お誕生日やちょっとしたお呼ばれのとき、ホストに心理的負担にならないくらいの花束やデザート、あるいはワインを持っていく礼儀を教えてくれただろうか。あまり期待せず、子どもに教えていないとして、我々は花のプロモーション活動をしなければならないのではないかと思った。この2つの条件はいずれも固有の文化や家の慣わしが伝承されていないことを意味する。このような状況のもとでどんな花を開発するかは皆様の夏の宿題としてお考えいただければ幸いです。

投稿者 磯村信夫 : 2007年8月 6日 00:00

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