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2012年3月12日

ホワイトデー

 先週の3月8日、仕事仲間から家内に国際婦人デーでアカシアの入った花束がプレゼントされた。ボリュームいっぱいだったから4つに分けて飾っているが、春の花は美しいだけではなく、陽気で思わずウキウキニコニコしてしまう。バレンタインデーは、西洋特にイギリスを中心にしたアングロサクソンの人達の習慣で愛する人に花をあげる。ヨーロッパでもロシア正教の東欧や旧ソ連邦の国々は、3月8日の国際婦人デーに職場の女性や愛する女性に花を贈る。男性の散財たるものは大変なもので、この日の為に花代を貯金しているというくらいである。

 今週は3月14日がホワイトデーで特に日本、韓国、台湾はとても大切な日としており、ホワイトデーに花やお返しの品々を贈る。中国本土は、すぐにお返しをすると水くさい、或いは「もう贈らないでくれ」とのメッセージになってしまうので、頂いたものは頂きっぱなしでいるくらいが良い。しかし、文化が非常に日本と似通っている韓国では花をホワイトデーに贈ることも多いが、一番の人気はぬいぐるみだ。本命へのホワイトデーで大きなぬいぐるみを抱えている青年の姿をよく見る。台湾は日本と同じように花かスイーツをホワイトデーにお返しする。
 今年のバレンタインはチョコレート業界ではあまり売り上げ数が良くなかったと言う。きっと3.11によって価値観が変化した為、絆消費が多くなり、職場でギリチョコというよりも縁の深い人達へチョコレートを贈った為だろう。なので数が減少している。多様化の中でフラワーバレンタインで花を贈る人も増えているので、プレゼントする品物はチョコレートだけではなくなっている。

 花はホワイトデーに多く使われるアイテムだ。千葉・愛知・熊本の3県は合同のプロモーション活動として「ホワイトデーにはカラーの花を」とお花屋さんへ消費者にお勧めして欲しいと訴えている。今までのホワイトデーよりもさらに絆を深く意識した、本命に花をプレゼントするというのは絆から「生きること」を大事にしようとする気持ちの表れであろうと思う。
今日の立ち合いはホワイトデーと彼岸の入り、卒業式に向けた流れで、今週はバラ・ガーベラ・スイートピーが品薄だった為、チューリップ・ラナンキュラスに人気が集まっている。

 バレンタインデーもホワイトデーも将来はもっと絆の深い者同士がプレゼントし合うようになり、イベントとしての経済規模は縮小すると思われるが、現在の職場内や取引先同士から、恋人達や家族の者へプレゼントすることにより我が家の国際婦人デーでいただいた花ではないが、「もうすぐ春ですよ」というメッセージを届ける大切な祭事になっていく。絆消費は家族を想うところから出発しており、結婚式も誕生日も主役は新郎新婦や本人ではなく、両親・兄弟・友人に感謝する日になっている。バレンタインデー、ホワイトデーは自分をはぐくんでくれている全てに感謝することに意味があり、花の出番がある。

投稿者 磯村信夫 : 2012年3月12日 16:36

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