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2013年1月14日

自立した国民が支える花き生産と消費

 この頃、日本でも"男性不況"ということをいうようになった。
 工業製品のmade in U.S.A.がアメリカ経済の空洞化と共に少なくなってきて、働き口は三次産業になったと言われるようになった。日本でも公共事業の見直しやグローバリゼーションで求人はますますサービス産業が多くなり、女性が多分野で活躍するようになってきた。

 自分の世界に引きこもり、人付き合いなどコミュニケーションを不得意とする青年は多い。困ったものだ。また、独身男性で所得の低い人が結婚しないでいる。これも社会問題だ。
 どのようにして日本男子がコミュニケーション能力と倫理性を身に付けていくか、ここに日本の活性化が懸かっているといっても過言ではない。
 悲観的な見方をすると、非正規雇用者率が上がる中、収入が十分でない独身男性にフラワーバレンタインといっても、花を買う筈はない。それでは元も子もないので、フラワーバレンタインはそこそこ稼ぐ若い人たちを相手にする。生活にゆとりがある格好良い独身男性や40代のお父さんがターゲットだ。その世代をターゲットにした広告だが、むしろ実際は、イタリアの大人の男性のように齢を取れば取るほど格好良くなる55歳以上の人たちがバレンタインデーに花を購入するのではないかと思う。
 それは何故か。
 一つには、金銭的な余裕があるから。
 二つ目にこの世代の方が主体性を持って生きているからで、お世話になっている人に花をプレゼントする確率が高いからだ。
"自立"とは、「他に依存していることを認識している」ことをいう。妻や秘書、或いは看護師さんには本当にお世話になっているのだ。

 更に主体性や自主性についていうと、積極的に他者に役立つことで、しかも自分のやりたいことを行うことを「主体性を持って生きていく」という。こういう人たちは"縁"を自分の力で良いものにして結果を生み出す人だ。
 自立を身に付けるには、現実をしっかり見つめる眼を持たなければならない。それを持つ為には、持ち前の素直さと道徳教育が必要なのである。

 花き業界がさらに良くなる為には心の糧としての農産物である"花"の生産から流通までを担当する我々が、主体的に消費拡大に向け、生産販売することが肝要だ。
 安倍首相が道徳教育を教育の重要課題として位置付けているが、花き業界にとっても大変好ましいことである。花の仕事は日本人の精神生活と深く結び付き広がっていく。

投稿者 磯村信夫 : 2013年1月14日 15:53

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